伝説巨人イデオン 完走!
ゴールデンウィーク初日、これから大作アニメ映画を見ます。
まずは、アニメ版 全39話 見終えました。
最終話は、ゲームオーバー画面が突如現れたかのように唐突で唖然。
しかし、無理に話を畳まずに潔くギリギリまで当初のプランニング通り見せる。
そして「イデの発現」のナレーションで視聴者を突き放す。
これを見せられたら、本当のエンディングが見たいとファンは騒ぎますよ。
そして、劇場版「発動編」ファンが望み、富野監督が勝ち取った真のクライマックス。
これは万感の思いで見届けたい。
劇場版「接触編」は、前日に視聴。テレビシリーズを信じれない圧縮度で凝縮。
戦闘の見応えも残しつつ、人間ドラマもきっちり見せてくれる。
流石の編集技術!セーリングフライが変に爽快感のある曲。作詞は井荻麟!!
ここまで、見通してきて、残すは「発動編」!
イデオンは今初めて見ても、キャラクターの描写が古くないし、むしろ今のいかにもアニメキャラクターって型にはまったようなつまらない人物は皆無。
我は強いし、落ち込めば酒に溺れ、男に寄りかかる弱い女性、男も人間臭くて、なんというか生の人間を見ているようで。心にグッとくる。
みんな生きるのに必死。それでも散っていく生命。不気味に強まるイデの力。
今では描けないような人間不信の塊のようなドラマ。
富野監督が生み出した禁じ手「皆殺しの富野」、覚悟して望みたいと思います。
(上映開始)
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冒頭から、キッチンーーーーー!!
気づいたらシェリルさんの妹、リンもいなくなってるー。テレビで亡くなるから当たり前なんですが。「接触編」の最後にしれっと生存してたから嬉しかったのに。
もう、早々に劇場版クオリティとして作画が圧倒的に美しくなる。
そして荘厳な雰囲気で物語は終局に向かう。
ソロシップ内での白兵戦。主要キャラの生命が散る。。。
テレビ版を見通してきて愛着を持ったみんなが犠牲になっていく。
カララ。カーシャ。パンダロッタ。アーシュラ。ベス。
涙流して、見てました。
そして最後。イデオンも大破。地球人、バッフクランも星となってしまう。
ここからの輪廻転生の映像、本当に素晴らしい描写でこれを超える作品はおそらく今後生まれないぐらいオンリーワンな映像で、富野監督の一種の頂点だなと思いました。
みんな幸せに生まれ変わる為にメシアに導かれて宇宙をかける。
なんか嫌でもエヴァと比較してしまう。
なにせ、エヴァはイデオンをかなり意図的にオマージュしていると分かってしまうから。あらゆるアニメ作品をコラージュして作ってるのがエヴァ。決してオリジナルではない、と見える。
ハッピーバースデーチルドレン。これ、おめでとうチルドレンの元ネタだ。
散々、昔に批評されたこととは知ってる。それでも、書かずにはいられない。
個人的には、エヴァが吹っ飛ぶくらい、イデオンが圧倒的で素晴らしかった。
物語のドラマ性、圧倒的に。今更ながら見る機会が巡ってきて私は幸せでした。
憎しみあった人種同士が、身体という枷がなくなり心の壁もなくなり、声を掛け合い生まれ変わるべく、手を取り合って笑顔で宇宙を駆けていく。。。
辛く傷つけあった人同士がここではみんなが幸せそうに。涙ボロボロ。
そして新しい惑星に流れ落ち、母なる海に揉まれてまた新しい生命として誕生する。
ここまで壮大で、気持ちが高まる映画見たこと、ない。
今のただ絵が綺麗でアクションが派手で原作をなぞるようなアニメにはない、魂がこもった作品。それは富野監督だから作り上げることができた作品だとも思います。
これを見てしまったら。まだ知らない人に勧めざるをえない。
イデの力よ、永遠に輝いてくれ。
どこかでこの本、手に入らんかなー。
プレミアついてるし、お目にかかれないかな。
次は、富野監督が心労に苦しみながら生み出した、Vガンダムを何年かぶりに見直して見ようかな。