ちまちま読書 リーンの翼
今年のいつからだろう。
5月か6月ころからずっと読んでる大作。
架空戦記ものであり、大河ロマンでもある
極厚のハードカバー、、、これを持ち歩くのはだるい!ということで、電子書籍で購入。
良い時代です。
読み進めて、まぁ、長い…
歴代富野小説読んだものでも最長かつ文章も硬派。観念的な思惑が飛び交うバイストンウェルでの会話劇。。
それでも読んでいられるのは、主人公迫水のキャラクターの格好良さ。男の強さに引き込まれます。
そんな大河ロマン、全4巻の3巻までをなんとまぁちまちまと読み進めて、ようやくアニメリーンの翼 1話のところまで到達。
迫水がバイストンウェルで歴史的勝利を収める2巻までの1部、そこからアニメに繋ぐための導入部、そして動き始める新たな主人公エイサップ。迫水の心情的な変化、見てきた歴史がこれでもかと詰まった小説なので、このあとアニメ版リーンの翼を見返すのが楽しみです。
漠然と不思議だった、アマルガン率いる反乱軍がどうやってオーラバトルシップまでを開発したのかが分かってスッキリしました。
アニメでも説明されてたかもですが。
あとは、パブッシュ艦隊の思惑、目的、ここが昔見た時は全然ピンと来なかった。それでもアニメ自体は楽しんだのですが。
長大なバックボーンを読み解いて挑むアニメ版。これはじっくり見たい!
まーだ、4巻があるので今年中には読み終えるかなぁ。
GのレコンギスタIII 宇宙からの遺産 鑑賞。
止まり切っていたブログを更新。
GのレコンギスタIII 宇宙からの遺産
この待望の傑作が公開され、3度目の鑑賞を済ました今日この頃。溢れる想いを記事に。
尊敬してやまない富野由悠季監督が再編集、再構成した完全版のGレコ。
テレビ放送時期から私はどっぷりハマり、Blu-rayを買い、東京でのオールナイト上映に駆けつけ(富野監督も登壇された気はする)、再び東京の講演会に駆けつけサインまで頂いた…家宝です。
そこまでリアルタイムで追いかけることができた初めての富野作品がGレコです。
そこから長い沈黙期間を経て…
5年以上でしょうか。劇場版が公開されれば勢いで盛り上がる。Gレコ冬の時代を乗り越えて、今はTwitterでの感想拝見が何より楽しく。嬉しい。
しかし、基本的に楽しんだが、劇レコI、IIは豪華版な絵になり、追加されたドラマが際立つ、あくまでもTV版をなぞるファン向け作品で盛り上がりに欠けるのは寂しかった。
公開時期も短かかった。
今回のIII公開までは、コロナ禍があり、ハサウェイがあり、また耐える日々でした 笑
Ⅱ公開から1年以上空いた。
ようやく公開された作品は、最高でした!
この情報量、この展開スピード、そして再構成による見やすさ!整理された劇盤音楽!
公開初日、見終えた瞬間は呆けていました。幸せすぎて。ヤベェ~良かったぁと。
ベルリとアイーダの姉弟関係が分かってしまう所、正直TV版でもアッサリし過ぎていてモヤモヤはありましたが、今回はココが丁寧に補強されてましたね。
アイーダがビー玉をベルリに手渡すシーン。
小道具としてのビー玉。
それでも託した想いを演出してる、と感じた。
ゾクっとくる感動がありました。
そこからは激闘、共闘、宇宙お掃除合戦!
怒涛の勢い、それでも映像の流れで圧倒的な快感がある、、、!!すごいアニメーションの力を感じました。
富野監督の新しいインタビュー記事などチェックを絶やさず、ここまで追いかけてきて、このクオリティのGレコをまた観れる喜び。
TV版でも十分に楽しめていたのですが、映画となって解像度がグンと高まった感はあります。
モビルスーツデッキの背景で忙しなく動くクルーたち。アメリア軍に数多く配備されたグリモア、トワサンガでワラワラ動くネオドゥ。生活、文化、暮らしぶりが補強され、よりGレコのもつ魅力が強化されている。
興行収入の数字なんか関係なく圧倒的に私の中では近年の映画で1番楽しめた。
トミノコ族に本気で憧れる。仲間と語り合いたい。
このままの勢いでⅣ Ⅴ 富野監督の元気な姿と共に見続けていきたい!!
富野監督にはいつまでも元気でいてほしい。
某雑誌では、現場で働けるのは体力的?にもあと3年だ、と語っていた。そうかぁ、80歳だものね。。いつかくる時、世界にとてつもないショックが走るだろうなぁ。
スタンリーの時もそうでした。
そんな思いを吹き飛ばす元気な姿をまだ見せてくれる監督。尊敬してます!
伝説巨人イデオン 完走!
ゴールデンウィーク初日、これから大作アニメ映画を見ます。
まずは、アニメ版 全39話 見終えました。
最終話は、ゲームオーバー画面が突如現れたかのように唐突で唖然。
しかし、無理に話を畳まずに潔くギリギリまで当初のプランニング通り見せる。
そして「イデの発現」のナレーションで視聴者を突き放す。
これを見せられたら、本当のエンディングが見たいとファンは騒ぎますよ。
そして、劇場版「発動編」ファンが望み、富野監督が勝ち取った真のクライマックス。
これは万感の思いで見届けたい。
劇場版「接触編」は、前日に視聴。テレビシリーズを信じれない圧縮度で凝縮。
戦闘の見応えも残しつつ、人間ドラマもきっちり見せてくれる。
流石の編集技術!セーリングフライが変に爽快感のある曲。作詞は井荻麟!!
ここまで、見通してきて、残すは「発動編」!
イデオンは今初めて見ても、キャラクターの描写が古くないし、むしろ今のいかにもアニメキャラクターって型にはまったようなつまらない人物は皆無。
我は強いし、落ち込めば酒に溺れ、男に寄りかかる弱い女性、男も人間臭くて、なんというか生の人間を見ているようで。心にグッとくる。
みんな生きるのに必死。それでも散っていく生命。不気味に強まるイデの力。
今では描けないような人間不信の塊のようなドラマ。
富野監督が生み出した禁じ手「皆殺しの富野」、覚悟して望みたいと思います。
(上映開始)
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冒頭から、キッチンーーーーー!!
気づいたらシェリルさんの妹、リンもいなくなってるー。テレビで亡くなるから当たり前なんですが。「接触編」の最後にしれっと生存してたから嬉しかったのに。
もう、早々に劇場版クオリティとして作画が圧倒的に美しくなる。
そして荘厳な雰囲気で物語は終局に向かう。
ソロシップ内での白兵戦。主要キャラの生命が散る。。。
テレビ版を見通してきて愛着を持ったみんなが犠牲になっていく。
カララ。カーシャ。パンダロッタ。アーシュラ。ベス。
涙流して、見てました。
そして最後。イデオンも大破。地球人、バッフクランも星となってしまう。
ここからの輪廻転生の映像、本当に素晴らしい描写でこれを超える作品はおそらく今後生まれないぐらいオンリーワンな映像で、富野監督の一種の頂点だなと思いました。
みんな幸せに生まれ変わる為にメシアに導かれて宇宙をかける。
なんか嫌でもエヴァと比較してしまう。
なにせ、エヴァはイデオンをかなり意図的にオマージュしていると分かってしまうから。あらゆるアニメ作品をコラージュして作ってるのがエヴァ。決してオリジナルではない、と見える。
ハッピーバースデーチルドレン。これ、おめでとうチルドレンの元ネタだ。
散々、昔に批評されたこととは知ってる。それでも、書かずにはいられない。
個人的には、エヴァが吹っ飛ぶくらい、イデオンが圧倒的で素晴らしかった。
物語のドラマ性、圧倒的に。今更ながら見る機会が巡ってきて私は幸せでした。
憎しみあった人種同士が、身体という枷がなくなり心の壁もなくなり、声を掛け合い生まれ変わるべく、手を取り合って笑顔で宇宙を駆けていく。。。
辛く傷つけあった人同士がここではみんなが幸せそうに。涙ボロボロ。
そして新しい惑星に流れ落ち、母なる海に揉まれてまた新しい生命として誕生する。
ここまで壮大で、気持ちが高まる映画見たこと、ない。
今のただ絵が綺麗でアクションが派手で原作をなぞるようなアニメにはない、魂がこもった作品。それは富野監督だから作り上げることができた作品だとも思います。
これを見てしまったら。まだ知らない人に勧めざるをえない。
イデの力よ、永遠に輝いてくれ。
どこかでこの本、手に入らんかなー。
プレミアついてるし、お目にかかれないかな。
次は、富野監督が心労に苦しみながら生み出した、Vガンダムを何年かぶりに見直して見ようかな。
続・イデオン視聴感想
これはロボットアニメというよりもSF映画。
ガンダムを世に送り出した富野監督が、
まだガンダムについて再評価を受ける前から企画を開始し、
放送を開始させた大作!!
この作品については、昔から目にすることはあってもガンダムの影響に隠れてしまって全く見ようとしてこなかった。
なにせ、主役メカのルックスが、、ジムじゃん!
主役キャラ、アフロじゃん!
敵はなんだ、、、3本足!?うーん。。
ガンダムは後続作品があり、どんどんデザインも洗練されていたのですんなり原点も見れたのですが。
展示「富野由悠季の世界」を見てから、ガンダムに限らず過去の監督作品を積極的に見たい、と思い視聴をはじめてきました。
ブレンパワード、、
そしてイデオン!
これも、とんでもない作品でした、、
これは主に人間ドラマをガンダムよりも深化させていると感じました。種族同士の衝突、種族内での生っぽいやり取り。我の強い女性キャラは、社会的な女性進出を受けてのことなのか。驚くほど強く、好戦的。
主要キャラの1人、イデオンの女性パイロット「カーシャ」は誰かに守られる立場を嫌い、自分の身は自分で守れる立場に居たいと何度も主張する。
女性研究者の「シェリル」は、戦闘から一歩引いた視点で自分のエゴを膨らませていく。
戦いをどうにかするのは軍属の使命だと、自分は静観。してくれたらまだ楽。あーしろこーしろと、小言が多い。
そして異種族であり、敵でもあるカララ。
この女性が1番いい人として描かれる。
この人は自分の国から見放され、孤立していく。
それでも手をさしのばしてくれる、頼りになる男「ベス」
この二人は、異種族間で愛を育む。とは、直接描かないけど明らかに距離感で「できてる男女」というのははっきり伝わる。後半では確か赤ちゃんもできるしね。性教育!!
ほんとに富野監督は人間同士の群像劇を描いたら天下一ですね。
物語は後半戦で、イデの力を制御できないことに主人公達が恐怖し始める。
ジム顔やなんやと嫌悪してた時とは今はまったく違う印象です。とてつもないエネルギーを秘めた未知の兵器、ゆえにヒーローっぽくない、表情のないバイザー顔!
無表情、無個性、ゆえに恐ろしくも見える。
ガンダムに対しての無個性ジムの系譜。
そしてバカでかい、あの巨大感!
CGなんかでディティールを詰め込み放題なあのフラットな面でできたイデオンのデザイン。これはいつかCGメイクで実写映画にでもなれば敵の重機動メカとの対比も見れて、すごいインパクトだろうなぁ。。。
有名なヒロイン、キッチ・キッチンが登場した辺りなのでこの後、悲劇が起こるんだろうな。なにせ映画の冒頭で……昔YouTubeか何かでそこは見ました。
このままイデオンは楽しみたいと思います。
そして、、、
富野監督最新作GレコIIIは7月公開が決定!
尊敬するクリエイターの新作をリアルタイムで楽しめる。素晴らしい…
コロナでまた延期とかにならなければ良いけども。GセルフとグリモアのMGって出ないかなぁ。なんでサンライズ、バンダイは御大に冷たいのか。。Gレコに力入れて、子どもにアピールしなさいよ!
それば未来への投資でしょ!
欲を言えば、リギルドセンチュリーを拡大していってほしい!!富野監督から公式の設定資料(アニ舐め)も出たし、、ガンダムエース という場もあるのだから…
もう宇宙世紀ものはいいよ。。
新しい世界の話が見たいもんだなぁ。なんてファンのたわごと。
日々の記録。
初・伝説巨人イデオン
とうとう見るべき時が来たか。
イデオン、あのジムの神、または偽ジムを。
近場のレンタル店にはソフトがなかったこともあり視聴はずっと先延ばしにしてました。
ネットの動画サービスで見るという発想はなし。見るならテレビの画面が良い。
で、北米版Blu-rayを入手し、視聴。
この物欲、罪深い。
ガンダムの本放送、翌年の作品。
作画はガンダムより安定していて、キャラの絵もきれい。
見始めて思ったのは、話がややこしくない。
地球から遠く離れた星へ移民してきた人たち。
その星を調べているらしい。
そして現れる、異星人。惑星外から地球人を監視し、接触を試みる。
(ザクに乗ってサイド7に潜入してくる構図と似てる)
すれ違いの接触によって、交戦が始まってしまう。
そして目覚める、謎の遺跡。イデオン!!!
冒頭から戦闘中に亡くなる方々の描写が結構グロいww
目玉ポーンって普通に描かれている!脅威!!
しかし、話がややこしくない、わかりやすい。
これは富野アニメでもめずらしい感覚。
攻めてくる異星人の名前はバッフクラン。
知性のあるインテリジェンスな感じ。
彼らのメカセンスだけが笑っちゃう笑
イデオンは、ガンダムほどロボプロレスをやらず敵の新型が出てきてもあっさり見せる感覚。そして出てくる女性が強い!!我が全開!!
そして、毎回の戦闘で新鮮味を失わないイデオンの存在感。
すんなり動いたり、ゲージの反応がなく不調だったりする。
序盤から基本は超巨大感覚のスローアクション。
パンチ、キック、掌底で敵を粉砕していく。
絶対的な強さ、というわけではなく、ピンチにもなるがイデオンゲージなるものが反応し、反撃、撃退。いつ覚醒するのか見てて楽しい。
謎のエネルギーイデ。
それは人の手では管理できず、恐怖すら感じる。
管理できないものを使い続けることへの恐れ、警戒心。
これは言うなれば原発的なことなのかなぁ。
この作品が発表された頃からもう原発=危ない的な動きはあったのかなとふと思います。
イデオンは14話まで視聴。物語はまだまだ続く。
13話は「異星人を撃て」人間ドラマが濃いエピソードが展開される。
ここでピックアップされる女の子、バンダ・ロッタ。
彼女のセリフ、「弾がなくなっちゃったよぉ。。。」が胸に迫る。
あぁ。イデオン、どうなっていくのか。楽しい。
ただの感想・・・・
ザンボット3、ブレンパワード どちらも素晴らしい。
ザザザーザン!ザザザーザン!!ザンボットスリィー!ゴオォ!!
鉄は熱いうちに打て、全話見通してから2週間以上経ってしまった。が、振り返りつつ。
サンライズオリジナルアニメ第1作、富野監督作品。
いつかは見てみたいと思ってましたが、一気見できる事情もあり決行!!
現代に見ても新鮮味全開、ここまで家族総出で、地球の脅威に立ち向かう話だったとは。子供3人のメインパイロットだけではなかったのね。
またその親戚一同も癖のある人達で、戦いに否定的で基地から離れたり。
親戚の子がしっかりブサイクだったり笑 キャラクターの多様性!!
重要!さすが安彦さん。
そして、有名すぎて今更ですが。
戦うことで起こる街の破壊、弾圧される主人公一家。
日本中に溢れる難民の人たち、これは大人になった今でも衝撃の連続です。
中盤では悪名高い「人間爆弾」のエピソードもあり、泣ける。
敵方の宇宙人ガイゾックが人間に変装して難民キャンプを開き、そこに人を集めて密かに爆弾を埋め込む手術をしてしまうだなんて。まぁ、トラウマ。
毎回出てくる敵のメカ「メカブースト」もデザインが凶悪。
全く可愛げがなく、ただただ怖い。
そして驚くほどに強い!!これには驚きました。毎回、結構やられます。
街はやられ、人も痛めつけられ、ザンボットもボロボロ。
それでもなんとか戦い抜く。これは応援したくなる、、、、
終盤のエピソードで、ロボを操る主人公たち子供の方が大人より戦いに対して抱く恐怖心が薄い、それは睡眠学習も使ってある種「洗脳」されているというとんでもない説明がパイロットの家族から語られる。
怖い、しかし確かに子供の方が人の痛みに敏感ではないし、平気で虫も殺す。な、なんという着眼点。
そしてラストはもう涙無くして見れない、家族が散りゆく宇宙大決戦。
父ちゃんのラストなんて痺れます。勝平の父を亡くした時の表情。。。。
これが金田作画なのですね。
その後、真のボスとの決着があり、地球に帰還して迎えられるドラマ。
このシーンは、漫画GANTZでオマージュされてましたね。
富野監督、この頃から弾けまくりだったんだなと。
遅すぎた名作鑑賞になりました。
続けざまに、今度は『ブレンパワード』!
これは2周目でしたが、この作品は2周目からが本番。
1周目はオーガニック的なものを掴むのに結構時間がかかりました。
序盤から主人公である勇の家族に対する気持ちの描写が分かりやすい!
オーガニックというワードに1周目で慣れているので話も分かりやすいし、
キャラクターの会話の理解度も上がっている。エンディングに植物の接写写真を使っているあたりも最高のセンスだなと。
とても楽しく、26話一挙に見てしまえます。
この作品は、本当に見終えて名作SF映画を見た感覚になります。
始まりから終わりまで、無駄なエピソードがなく、謎の描写もあり、引き込まれる。
富野監督が第2の処女作という感じがなんとなくわかる。
ネリーブレンのフィギュアが欲しいなぁー。
ブレンパワードは驚くほど立体物のグッズが無いんだよな。
ガレージキットは全く知識がないので、組み立ても塗装もできないので。。。
いよいよ、次は「イデオン」!!
富野監督の傑作と聞き知っています。とうとう見るべきタイミングが来たか。
もうしばらくでこの好きに時間を使える期間は終わるのですが、
とても充実したトミカツができましたね。富野監督活動ですよ、もちろん。
「Gレコについて考えた」もあっという間に読んでしまいましたからね。
ぜひ、Gレコファンの方には読んで欲しいですね。
分厚いので電子版で読むと楽です。紙版も買ってしまいましたが。。笑
ガンダム補完『密会 アムロとララァ 』
とうとう。
ガンダム テレビ全43話を見終えました。
富野作品の中でも∀ガンダム、Gレコが好きな部類だったのですが、
原点であり唯一のガンダムをきちんと見ていなかった『にわか』です。
劇場版3部作でしっかりと話は完結しているし、
テレビ版は作画が危ういという理由で見ずに過ごしていたわけです。。勿体無い。
ただ、見始めると劇場版にはないエピソードにも濃いドラマが詰め込まれている。
そして、絵については愛らしく感じました。制作ヤバかったのかなぁなど妄想できますし。
やはり今見ても色合わせない輝きがあるのだなと再認識しました。
第31話「ザンジバル、追撃!」から宇宙に上がり、ビグロ、ザクレロとの戦闘が続き、
ニュータイプ・シャリアブルが操るブラウブロとの戦いでは初めて四方から遠隔狙撃(オールレンジ攻撃)され、
今では後発のガンダム作品などで当たり前のように見るビット、ファンネル攻撃ですが、やはり見せ方の演出が違う。
恐怖感があり、戦略的な兵器だと見えてくる。さすがです。
ララァとアムロの出会い、ニュータイプ同士の共鳴といった後半のドラマは映像を見ているだけでは、深く理解はできず。
ただララァという特別な存在(自分と同等のニュータイプ、分かり合えるはずの相手)を、自分の手で殺してしまう悲劇、ぐらで最終話のドラマまで見終えたのですが、それでも十分な感動があり、
作品の評価から劇場版へつながるという現実でのストーリーも含めてすごく胸が熱くなりました。
NHKで放送していた『ガンダム誕生秘話』、富野監督の自伝本なども読んでいたので余計に製作時の思いや熱意を知り、素晴らしい視聴体験になりました。
次は劇場版3部作を見ようかと思っていたのですが、
未読のまま置いていた 小説『密会 アムロとララァ』を読み始めました。
結果的には、いい順序でした。3時間ほどですぐ読めるし。
語られていなかったサイド3がなぜ独立に向かったか、ララァの過去、ニュータイプ同士の感応の言語化、アムロの父テム・レイの死、アニメ本編では語りきれない、ニュータイプ論の発生とその意味。など
一度見ただけでも感動したアニメを別視点からなぞる様に読み進めることができ、また違った楽しみ方を提供してくれています。
完璧な補完がなされている。
あとがきには、富野監督がなぜこの本を書くに至ったかの想いも語られている。
私も読みながらなぜ、この小説はガンダムが世にでた何年も後に書かれたのか、書いたのか、不思議に思っていたのですが、全て納得できました。
この本は間違いなくガンダムを補完して余りある『原作本』です。
アニメだけではしれないアムロ、シャア、そして二人の間で揺れるララァの心が魅力的に描かれている。
売春婦として生きてきた過去、そこからシャアと出会い、宇宙へ出るまでの流れ、しっかりとシーンが見えるようでララァのキャラクターがより一層、格式高いキャラに感じれました。
アムロは屈折した性癖が語られ、かなり男として生々しい感情が事細かに書かれている。男のたしなみとしてのマスターベーション、そんな文章、なかなか見ないです。これぞ富野文学。
ところどころ語られる、フラゥへの気持ちが切ない。
小説 p.161 ~ あたりからのララァの最期。ララァの心中。シャアとアムロに惹かれ、最後にアムロを選ぶまでをぜひ読んでほしい。
Kindleでも読めるので、これは必読の一冊です。
正直、終盤のアムロとララァのニュータイプ的な会話はファンタジーですが、まるで歌劇のようで、美しいドラマです。
アニメ本編を見終えたからこそ、このシーンの裏側ではこんな心中だったのかと発見がある、
そしてガンダム劇中の社会像が見えてくる。
漫画 THE ORIGIN については昔読みきったはずですが、やはりガンダムは富野監督が描いてこそだと私は思います。
とりとめのない感想ですが、『密会』については、文中で惹かれる文章が山ほどあり、ブログに書いておきたい。また書こうと思います。
終わらない、富野沼。最高です。